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Owner Chef


都会のレストランでは味わうことのできない
野菜のスペシャリテを

フランス料理のお店なのに、なぜ、プリマヴェーラという名前なのですか?時々遭遇する質問です。こう尋ねられるたびに、私にはある光景が蘇ってくるのです。
今から約30年前。当時、銀座の「レカン」で修行中の身の私には、十分な貯えなどあるわけもありません。ごく内輪だけの結婚式を挙げ、妻と二人、2月のパリの空港に降り立ちました。高校三年制の時に、フランス料理人を志して5年。夢にまで見た憧れの地を、初めて、新妻と踏みしめる感動を、私は押さえられませんでした。
しかし、言葉のハンデと限られたスケジュールの中で、パリの一流店を食べ歩く日々は、まだ若い二人にとって、楽しみどころか、苦しみに近かったのを覚えています。
そんなある日、ムフタール街に向かってメトロの階段を上がっていくと「まあ、綺麗」という、妻の感嘆の声。その視線の先は、色とりどりの野菜が、うず高く積み上げられたワゴンが並んでいました。鈍色の雲の切れ目から、斜めに差し込む陽光に、野菜の色がひときわ鮮やかに映って見えたものです。10年ごとに大掛かりな水洗いをするという、灰色がかったオスマン様式の建物。そんな家並みが連なる街の中に、ぽっかり穴が空いたような広場のマーケットは、そこだけが異空間の佇まいでした。そこで、フランスの春野菜を、初めて目にしたのでした。

そのとき、私の頭の中で、ヴィヴァルディの「四季」が鳴り響き、最初の楽章の"PRIMAVERA"の文字が脳裏に浮かび上がりました。この時の印象がよほど強烈だったのでしょうか、以来、新鮮な春野菜を見るたび、フランス語のプリムールではなくて、イタリア語のプリマヴェーラが浮かんでしまうのです。

1996年6月、紆余曲折を経て、軽井沢に初めて自分の店を持つことになりました。A4の紙に、びっしりと書き連ねた店の名の候補から、結局はプリマヴェーラを選んでしまったのは、ある決意があってのこと。それは、都会のレストランでは味わうことのできない、野菜のスペシャリテを作ろう、というもの。それにもうひとつは、新しい生命を謳歌するかのように、木々が一斉に芽吹きはじめる、馥郁と匂い立つような軽井沢の春に、自分の未来を重ね合わせていたのかもしれません。

軽井沢の四季の中で独創性と普遍性を

食べるという行為は、生命を維持するために不可欠な営みでありながら、ときとして、優れた絵画や音楽に触発されるのと同様な感動を与えてくれるものです。 想像すらしていなかった食材の取り合わせと、現代を意識した調理法によって誕生した料理が味蕾をつたって全身に広がる新たな刺激は、激しい色の洪水のようなキャンバスの前に立った瞬間や、迸る旋律の嵐に包まれた瞬間に覚えるセンセーションと同等であり、また、穏やかで滋養に満ちた食材をゆっくり噛みしめるときの充足感は、柔らかな色彩や優雅な響きに身を委ねたときの安らぎに似ています。 軽井沢の四季のうつろいの中で創り出していくべきものは、独創的でありながら普遍性をあわせもった食事空間の総合性だと自戒しております。

オーナーシェフ 小沼 康行
1961年生まれ。伝説の名店「代官山レンガ屋」や日本を代表するグランメゾン「銀座レカン」で修行した後、「Fitリゾート」料理長、「軽井沢900シティ倶楽部」料理長、「箱根オーベルジュオー・ミラドー」調理部長を経て1996年に「プリマヴェーラ」をオープン。以後、施設を徐々に増設して現在のオーベルジュとなる。シュミネ(暖炉)料理が楽しめる姉妹店の「ピレネー」も経営。


Space


木立に囲まれた隠れ家

レストランは「木立に囲まれた隠れ家」をコンセプトに、フランスの高地リゾート・2ツ星レストランをイメージしてデザインされています。テーブルから見える大きな窓からは移り変わる軽井沢の四季を満喫でき、独創的なフランス料理をより一層引き立ててくれます。

一戸建てのメゾンは実際に別荘として使われていた建物をパーティースペースとして改装したもの。今年の春さらに新しくリニューアルオープンしました。まさしくプライベートな別荘感覚でお使いいただけます。ゲストと一緒にテーブルを囲み、皆様が一体となってパーティーをお楽しみいただけます。お部屋からは池のある中庭が望め、都会とは異った時間の流れを感じていただけることでしょう。


Cuisine


軽井沢の四季と恵みを五感に届ける
正統派フレンチ

素材選びには特に心を砕いており、浅間山麓で摘んだ五味子の食前酒や天然キノコ、自家農園の無農薬野菜やハーブ類、 長野県飯田市産、岡本養豚場にて抗生剤無使用で飼育された希少豚「千代幻豚」、魚介類は富山や佐渡稲鯨港、房総勝浦から仕入れております。 冬期には地元の猟師から買い付ける鹿や猪などのジビエ料理も軽井沢ならでは。

本物の素材を確かな調理技術で裏打ちし、オーナーシェフ小沼が一皿一皿を情熱と愛情を込めて創りあげます。滋味あふれる正統派フレンチを心ゆくまでご堪能下さい。

Karuizawa Auberge de PrimaveraDepuis 1996

長野県北佐久郡軽井沢町1278-11
電車
軽井沢町駅より徒歩約7分
お車
上信越自動車道 碓氷・軽井沢I.C.より約30分
レストランご利用の方 宿泊ご利用の方 ウェディングご利用の方 ピレネー